大洗八朔祭2019 | 大洗町お祭り

大洗八朔祭2019 大洗町お祭り

大洗八朔祭2019が8月25日に開催されました。

毎年8月25日に四海平穏、五穀豊穣を祈願して大洗磯前神社で神事が執り行われ、夏の終りの風物詩として知られる大洗八朔祭。その週の土曜日は宵祭、曲がり松商店街から大貫商店街まで歩行者天国となる日曜日の本祭は山車巡業、神輿渡御などで大きな賑わいを見せます。「いつまでも大洗愛を」との想いから、22年前に復活した地元による、地元のためのお祭りです。

食事

ジュージューと鉄板で焼かれたタコ。食欲をそそる磯の香りが鼻腔をくすぐります。

「いらっしゃい!美味しいあんこう唐揚げはいかが?」あんこう唐揚げに使用されていたのは尾の部位。まるで鳥の胸肉のような噛みごたえのある食感。

大人気のマグロ解体ショーは観客の胃袋を鷲掴み。千円札を握りしめた人々の行列が。解体したばかりの新鮮なマグロの刺身は、厚切りの大盤振る舞い。しかもお手頃なお祭り価格!

大洗名物・しらす丼。下のご飯が見えない程、釜揚げしらすがてんこ盛り。

「えっ!?餃子にベビースター!?」。いえいえ、こちらは大洗が誇るソウルフードのたらし焼き。

「持ち歩いている最中に冷めても美味しいように」との配慮からカレー味に仕上げられている。

食事として、おやつとして、長年大洗の人々に親しまれてきたスローフード。

お祭りといえば、真っ先に目に飛び込んでくるのは屋台。約1.2kmの歩行者天国の道路両脇に所狭しと並んでいて、よりどりみどり。さすが海の街。屋台でも名物の魚介料理の数々が味わえるのは大洗ならでは。

最初に吸い込まれたのは、「飯岡屋水産」さん。伝統の技と味を用いて明治時代から大洗で水産業を営む同店。そこで作られた大洗名物・あんこうの唐揚げは、スルーできるはずがありません。紙コップに溢れんばかりに盛られたホカホカのあんこう唐揚げ。あんこうは部位によって、食感や味わいが七変化するのが醍醐味。見た目はチキンナゲットのよう。臭みがないので、魚嫌いなお子様でも骨までしっかり味わえそう。飯岡屋水産さんオススメのタルタルソースが相性抜群!

食欲にエンジンがかかってきた所で、「魚忠商店」さんへ。素材と鮮度にこだわる老舗の活魚店ではしらす丼を購入。たっぷりのネギをかけて、醤油を少々垂らして豪快に頬張れば、目尻が垂れ、鼻の下が伸びてしまう。うーん…、何度食べてもやっぱり美味しい!

忘れてならないのは、たらし焼き。これは、通常は鉄板の上で作る、土手のないもんじゃ焼きのようなもの。仕上げにベビースターをトッピングするのが特徴です。「お好み焼き道」では、食べ歩き用に薄焼き煎餅でサンド。食べた途端、昭和にタイムスリップしたかのようなノスタルジックな風味。初めて食べるのに、どこか懐かしい。確かにこれはリピートしたくなる中毒グルメ!

イベント

曲がり松商店街メインステージを飾った「日々かりめろ」のライブ。髭釜商店街では潮風に乗せたフラダンスで癒やしのひとときを演出。

大洗サンビーチ海水浴場の安全を守る「大洗サーフ・ライフセービング・クラブ」は、ノリノリで強靭な肉体を披露!子どもたちによる昭和レトロな子ども縁日。アナログ筐体のゲームは逆に新鮮なよう。

ステージを彩るカラフルな大漁旗。漁港のある街の華やかな舞台美術。どんなに年齢を重ねようと、時代が移り変わろうと、参加した誰もがワクワク感を抱き、笑顔になる。

日が落ち、次第に提灯が灯る頃。いよいよ本祭のメインイベントの山車巡行、神輿渡御の本番へ。

山車

山車巡行で最も参加人数が多いのは大洗連。その数、なんと140人以上!お囃子に合わせて軽やかに舞う姿に人々は釘付け。

3ヶ月前からお囃子の笛や太鼓、踊りの練習を積み重ねて準備してきた大貫町若連の皆さん。お揃いの黄色の法被が目を引く大貫町若連。仲睦まじく談笑しながら練り歩く様子が印象的。

茨城県内各地のお祭りを盛り上げている笠間市の秀華囃子連も圧巻のパフォーマンス。「お祭りは生活の一部!日々、お祭りの事を考えていますよ」と代表の高橋さん。

突如現れた、風変わりな山車を引く集団。近くに寄ってみると、こ、これは戦車…!?

ガルパンにも登場したイギリスの戦車「マークⅣ型」を模したもの。再現度のクオリティーが半端ない!山車の巡行に喜んで協力していたガルパンファンや日照戦車有志ら。パンツァー・フォー!

辺りはすっかり夜闇に包まれた午後6時半。さぁ、待ちに待ったメインイベント、神輿と山車の共演。

容易に移動できない程の人集り。会場の雰囲気も最高潮に!磯睦神輿の宮入りの後は、山車が順番にお囃子を披露。少しでも近くで見物しようと、大勢の観客が山車の周辺を取り囲む。

キツネの面を付けた踊り手が奏でる、圧巻の大洗ばやし響(ががにこ)。会場を盛り上げた秀華囃子連の梯子乗りや煙幕。見物客から盛大な拍手や歓声が。

今年もお疲れさまでした!来年の山車巡行も期待しています!

ピーヒャララ♪と軽快な笛や心躍る太鼓、「それそれ!」と威勢のよい掛け声。いました、いました。華やかに彩る祭りの主役・山車です。今年は保育園から商店街、商工会まで6団体が山車を巡行。大洗で生まれ育った人々のDNAに深く刻み込まれている八朔祭の太鼓や笛の音色、お囃子のリズム。ひょっとこ、タヌキ、キツネなどの面を付け、扇子を片手に持った踊り手が、囃子に合わせて舞い踊ります。そんな大行列が練り歩く姿を写真に収めようと、観客のシャッター音が鳴り止みません。山車に参加しているのは、町内の連だけではありません。

笠間市の「秀華囃子連」は関東三大祭の一つ、石岡のおまつり(常陸國總社宮例大祭)でも使用されている山車で来場。人気アニメ「ガールズアンドパンツァー」の聖地である大洗。大洗町商工会が企画、日照プラント工業が製作した戦車型の山車「日照戦車山車」も登場していました。

若見屋交差点に向かうと、ライトアップした磯睦神輿、大洗連、大貫町若連、秀華囃子連の山車がそろい踏み。いよいよ目玉イベント、神輿と山車の共演!大勢の観客を巻き込んで、大きなうねりを作り上げる様は、大洗の持つパワー、底力を垣間見られる瞬間です。

たとえ遠く離れた場所に住んでいても、祭りの日には必ず戻って来る人が多いという大洗八朔祭。「大洗を次世代に残すためにやっているの。俺たち、ずっと町を興していたいのよ」。そう大洗連のメンバーの一人が語った熱い想いに心を打たれます。祭を通じて、大洗を愛する気持ちの連鎖が生まれる。そんな笑顔のループが今年も育まれたようでした。

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